「地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター」紹介ページ

HOSPITAL INFO ナース版

vol.34

地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター

URL
http://www.tmghig.jp/
住所
〒173-0015
東京都板橋区栄町35-2
TEL
03-3964-1141
  • 病院の特色
  • 看護部理念
  • 教育プログラム
  • 看護部長からのメッセージ
  • 職場訪問
  • 先輩ナースによるリアルトーク

病院の特色

センター長の挨拶

 東京都健康長寿医療センターは138年の歴史を持つ東京都養育院、38年の歴史を持つ東京都老人医療センターおよび東京都老人総合研究所を背景に設立された地方独立行政法人です。東京都養育院は東京都、ひいてはわが国の福祉を体現してきた組織と言えます。また、東京都老人医療センターはわが国の高齢者医療、東京都老人総合研究所は老年学研究を牽引してきました。 当センターは常勤医104名、非常勤医師79名、初期研修医22名、後期研修医9名の計214名の医師、常勤看護師定数390名、非常勤看護師14名、薬剤師、検査技師などの医療技術者85名、理学療法士などのリハビリテーション関係医療技術者22名、事務職36名など、900名近くの職員により運営されている医療法定床579床の大型病院です。
 診療科は内科系11科、外科系12科、リハビリテーション科、放射線治療科および放射線診断科の計26科構成ですが、さらに免疫輸血科、内視鏡科、研究検査科、高齢者総合診療科などを設け、高齢者の医療に関してはほぼどのようなご要望にでも応えることが可能な体制となっています。
 当センターの運営は①患者様本位の質の高い医療サービスの提供、②高齢者の患者様への専門的医療と生活の質(QOL)を重視した全人的包括的医療の提供、③地域の医療機関や介護保険施設・福祉施設との連携による継続性のある一貫した医療の提供、④診療科や部門・職種の枠にとらわれない医療の実践、⑤高齢者医療を担う人材の育成及び同一キャンパスにあります研究所との連携による研究の推進という5つの理念に基づいて行われています。
 患者様の体の状態、心の状態、ご家族との関係など個々の患者様の全体像から、今後の生活の質の維持・向上にもっとも役にたつ医療とは何かを考え、十分な説明と患者様の同意を得て、医療を実践することを病院のモットーとしています。
 東京都健康長寿医療センターは、高齢者の医療におきましては日本を代表する医療機関のひとつです。最近では救急診療にも力を注いでいます。また、最先端医療、遺伝子検索により一人ひとりの患者様に適した医療を考えるというオーダーメイド医療など、次の時代を展望する医療にも取り組んでおります。
 高齢者の方に日進月歩の医学・医療の進歩を取り入れた医療、かつ安心・安全な医療を提供するため、全職員が一丸となり、努力を続けている病院です。高齢者の医療に興味をお持ちの看護師さん、急性期医療に興味をお持ちの看護師さんに来ていただきたいと思っています。

                                            センター長 井藤 英喜

病院の特徴

1.全人的・包括的な高度専門医療

*QOL(生活の質)を第一義的に考える医療

  • ・臓器別の高度専門医療を基盤とし、各科相互の密な連携のもとに総合的な診療を行う。
  • ・患者の精神、身体的及び社会的背景を把握し、診療にあたる
  • ・残存機能を活かし、寝たきりを防ぎ、人間らしい生活を維持する
  • ・高齢者特有の症状に合わせた骨粗鬆症外来、ストーマ(人工肛門)外来など、特色ある専門外来を設置

2.チーム医療体制

*専門の異なる各診療科の医師、看護師及びコメディカル(薬剤師、検査技師等)が協力し合うチーム医療を実施

  • ・高齢者の総合機能評価法(CGA)を取り入れたチーム医療
  • ・「脳卒中ユニット」、「骨粗鬆症ユニット」の設置
  • ・クリニカルパス(入院時の治療計画)に基づくチーム医療

3.地域の医療及び福祉施設との連携

*地域の高齢者は地域全体で守る

  • ・板橋区を含む周辺6区(板橋、北、豊島、文京、練馬、中野)との医療連携
  • ・都立大塚病院、公社豊島病院との連携
  • ・板橋構内及び地域の老人福祉施設との連携

4.研究機関・教育機関としての役割

*東京都健康長寿医療センター病院は、研究機関・教育機関として我が国の老年医学の発展に寄与

  • ・研究開発:発足以来、東京都老人総合研究所との共同研究を継続し実施
  • ・人材教育:毎年、全国から研修医を受け入れ、多くの医学系教授を輩出
  • ・病理解剖を重視:年間約150件の剖検による医療の質の維持・向上

「当センターは1872(明治5)年に、渋沢栄一により創設されました。それ以来、その時代ごとの一番の弱者の治療に当たってきたという点で、人々への慈しみを大切にした医療を行ってきた施設という自負を持っています。」(古田愛子看護部長)

看護部理念

看護の専門性を高め、癒せる看護を提供する

看護部理念

法人の理念に基づき、高齢者の尊厳を尊重すると共に、
もてる力を引き出し、QOLを支える質の高い看護を提供します。

基本方針

  • 1. 患者さんの尊厳を守り、思いやりをもった温かな看護を提供します。
  • 2. 疾病の治療・回復から在宅療養へと看護ケアの継続と、個別性のある看護を提供します。
  • 3. 看護専門職として自己研鑽に努め、高齢者看護の専門性を追求します。
  • 4. 看護学生・研修生の教育機関として、また地域の高齢者医療を支える人材の育成に貢献します。
  • 5. 効率的な病院運営に積極的に参画します。

病院の運営方針

  • *患者さま本位の質の高い医療サービスを提供します。
  • *高齢者に対する専門的医療と生活の質(QOL)を重視した全人的包括的医療を提供します。
  • *地域の医療機関や福祉施設との連携による継続性のある一貫した医療を提供します。
  • *診療科や部門・職種の枠にとらわれないチーム医療を実践します。
  • *高齢者医療を担う人材の育成及び研究所との連携による研究を推進します。

患者様と歩む看護を目指して

教育プログラム

一人ひとりのキャリア開発支援

 看護師一人ひとりのキャリア開発を支援しています。3年間の基礎コースにクリニカルラダー(臨床実践能力段階別到達目標)を導入し、スキルアップを実感できるような研修体系を整えています。特に新人看護師に対しては、基本的な看護技術を習得するともにリアリティショックを軽減するために、3カ月間の「新人看護職員臨床研修」を実施しています。
 この臨床研修は入職後すぐに患者さんを受け持つのではなく、3カ月間は指導者と一緒に基礎看護技術の習得を中心とした研修を行うもので、段階的に受け持ち患者さんを増やしながら看護技術を習得し、臨床における実践能力を高めていきます。定期的にサポートカンファレンスを実施し、看護技術や精神面でのきめ細やかな支援を行っています。
 4年目以降は個々のキャリアプランに沿った研修内容でキャリア開発を支援します。認知症看護や摂食嚥下障害、フィジカルアセスメントなどをはじめ、当センターの特徴である高齢者看護に関する研修が充実しています。さらに認定看護師などの資格習得の支援を行っています。

新人看護師のための臨床研修

新卒看護師のための臨床研修

卒後3年間のベーシックコース

卒後3年間のベーシックコース

卒後4年以降のキャリアアップコース

卒後4年以降のキャリアアップコース

そのほか、認定看護師の資格習得をはじめとする種々の資格習得のための支援を行っています。

臨地実習

臨地実習指導者の専任化に取り組み、後輩育成の充実に努めています。

【臨地実習受け入れ校】
? 都立板橋看護専門学校
? 首都大学東京健康福祉学部
? 東京医科歯科大学看護学部
? 東京女子医科大学看護学部

「認定看護師を養成することを目的として、日本看護協会看護研修学校などへの派遣研修を行い、認定取得までの費用を病院で負担しています。また、専門資格手当てとして、認定看護師、専門看護師には月5万円が支給されるなど、資格取得したスタッフをバックアップする体制が整っています。一方、急性期の高齢者医療を志す看護学生に向けて、育英会と併用できる奨学金制度を2010年度からスタートさせました。」(古田愛子看護部長)

看護部編著  

看護部長からのメッセージ

看護師を目指したきっかけ

 高校時代3年間陸上部に籍を置きながら、保健委員として保健ニュースを発行する活動をしていたのですが、陸上部の遠征で朝が早いときは、養護教諭の官舎に泊まらせてもらうことがありました。その養護教諭は看護師の実務経験があり、いかに看護師の仕事が素晴らしいかという話をいつも私にしていました。私は入院経験もなく、家族も大きな病気をしたことがなかったのですが、その先生の影響と凛とした先生の生き方に憧れて、職業を選ぶとしたら看護師しかないという気持ちでいました。
 ただ、生命に直結する仕事であり、夜勤もあって大変だということで、親は看護師になることに賛成してくれませんでした。友人や教師に励まされ、看護学校に入学できましたが、両親にはずっと反対され続けました。そして、卒業間近になってやっと「意思が堅いのがよく分かった」と言われ、看護師になることを応援してくれるようになりました。私にはやはり「この仕事しかない」という思いで、看護師になれた時は嬉しかったです。

自身の看護観

 患者さんの自然治癒力を引き出す手助けをすることが看護だと考えています。一般的に入院される高齢者の方は、入院と同時にADLが大きく低下するということがデータなどにより明らかになっていますので、当センターでは、特にADLを維持向上することでQOLを高める努力をしています。患者さんが入院しているときだけを考えて関わるのではなく、退院後も一人の生活者として自分らしい暮らしができるよう心の支えも含めて多面的に支援していくのが看護師の役割だと思っています。

ともに働きたい看護師の人物像

 人に優しく、一人ひとりの患者さんを大切にしていく気持ちを持てる人ですね。また、自分自身を高める努力を惜しまない人を求めています。

今後の展開

 2012年度には新病院が完成する予定です。それに伴い、現在行っている血管再生や肝細胞移植などの先端医療を引き続き継続し、ICU、CCUの病床数を増やしたり、手術室を拡充していきます。病院が今まで以上に重要な役割を期待されるわけですから、私たち看護師の質も高めていく所存です。また、認定看護師の数を増やし、専門看護師も育成して、高齢者急性期医療の専門性を深めていきたいと考えています。

看護師として働く方へのメッセージ

 当センターは、高齢者の急性期医療を担うという点で日本を代表する病院の1つです。高齢者医療のリーディングホスピタルとしての自負のもとに仕事をしています。そして、高齢者の様々な価値観を尊重しながら、相手のペースに合わせ、その人らしさを大切にしていくことを心がけています。
 これは看護師の育成についても同じで、例えば新人ナースには最初の3カ月、先輩が1対1で指導するプリセプター制度をとっていて、夜勤に入る時期や受け持つ患者さんの数など、一人ひとりのペースに合わせたステップアップが図れるようになっています。
 また急性期の高齢者医療を行っていますので、一般の急性期病院と同様の知識や技術を身に付けることができますし、高齢者の方から学ぶことも多くあり、看護師としての礎を築ける病院です。日本は世界でも類をみないスピードで高齢社会が進んでいます。日本での高齢者医療は他国からも注目されているところです。急性期の高齢者医療の経験はその後の看護師人生の財産になると確信しています。高齢者医療に関心のある方に、是非来ていただきたいと考えています。

職場訪問

建物断面図(平成21年4月1日現在)

先端医療

当センターでは、再生医療の一つである「閉塞性動脈硬化症に対する末梢血単核球移植による血管再生治療」を行っています。患者さまご自身の血液から採取した血液の細胞を、足の病変部に注射し血流を改善する高齢者に優しい低浸襲医療です。また、遺伝子解析に基づき個々の患者さまに最適の薬物療法を実施する、オーダーメイド医療にも取組んでいます。

 

重点医療

血管病及びがんは、高齢者死亡原因の大半を占めています。また、都内の要介護高齢者の多くが認知症を有しており、高齢者医療の課題となっています。そのため、当センターは、次の三点を重点医療として、適正な医療提供に取組んでいます。

【血管病医療】
心疾患、脳血管疾患治療を積極的に実施。(平成21年度より心臓外科を新設)

【高齢者がん医療】
QOLを重視した低浸襲治療を実施。(化学療法、放射線治療等)

【認知症医療】
予防から治療、介護までのエビデンスに基づく医療を提供。

 

チーム医療

高齢者特有の、複合した疾病、認知症、高齢化に伴う心と体の変化をトータルにケアするために、最新医学、精神、身体、栄養を含めた療養環境面からのチーム医療を積極的に展開しています。入院中だけでなく、外来部門「さわやか外来(尿失禁)」「もの忘れ外来」「スキンケア外来」「フットケア外来」においてもチーム力を発揮しています。

 

在宅療養支援

当センターは、患者さん、ご家族が安心して在宅療養に移行できるように早期からの退院支援に取組んでいます。病院から生活の場へと切れ目のない医療を提供できるように、院内のスタッフや地域の医療機関や訪問看護ステーション等と連携し、環境づくりをしています。
また、看護師だけでなく、医師・MSWもメンバーとなって退院支援チームが組織横断的に活動を展開しています。

 

先輩ナースによるリアルトーク

潮田恵子

小林陽子

加納江利子

白取絹江

こちらの病院を選ばれたのは、なぜですか?

潮田:東海大学医学部付属東京病院に勤めた後、しばらく臨床を離れていましたので、専門的に極めるものが欲しいと思っていたんです。東京都健康長寿医療センターは高齢者医療や急性期の勉強になると考え、選びました。

小林:近所にお年寄りがたくさん住んでいて、子どもの頃にとてもかわいがってもらったんです。そうしたこともあって、昔から高齢者に興味があり、看護学校に進学する際も老人看護のカリキュラムが充実したところを選びました。就職先もここ以外には考えていなかったですね。

東京都健康長寿医療センターの福利厚生でいいと思う点はどんなところですか?

加納:私は4歳の子どもがいるんですが、4月から6万円を限度として、病院が保育料を半額負担してくれるので、とても助かっています。また、2012年度に新病院になる際は保育室ができますし、今も育児短時間勤務、夜勤免除などの制度があり、結婚して子どもがいても長く勤められる環境が整っていると思います。

潮田:病棟の夜勤が2交替制になったので、3交替のときと比べて休みが取りやすくなりました。また私は自宅ですが、宿舎も家具付きだったり、家賃を病院が8割負担してくれるのが周りの人には好評です。

現在のお仕事の内容を教えてください。

小林:現在、私は専従として、スキンケアをはじめ創傷や失禁、ストーマケアなどを行っています。皮膚や排泄のケアは看護の基本ともいえる分野です。高齢者の高度専門医療を提供する当センターには皮膚・排泄ケアを必要とする患者さんが非常に多く、忙しい毎日を送っています。

加納:高齢者にとって細菌への感染は重大な問題です。若い人なら3日で回復するものでも、何カ月も寝たきりになってしまう危険性もあるからです。感染を防ぐには、センターで働くスタッフ一人ひとりが正しい知識を持って、手洗いなどの対策に努める必要があります。そのため、私は感染管理担当として、スタッフの感染管理に対する意識の啓発を進めています。

白取:病棟をラウンドして、入院中の認知症の方に対するよりよいケアを目指して、病棟スタッフと話し合いながら、その方法を検討しています。「大声で叫ぶ」など、私たちが理解できない認知症の行動背景には必ず理由があります。環境要因を探ることはもちろん、身体的な不調が認知症の方に及ぼす影響が大きいため、様々な方面からアセスメントし、その人に合ったケアの方法を考えています。

どういうときに、やりがいを感じますか?

小林:褥瘡やストーマのトラブルなどがケアを介入してよくなったときはやはり嬉しいですね。結果として治らなかったとしても、患者さんや家族、医師から必要とされたときにはやりがいを感じます。

白取:認知症看護は結果が見えにくく、今日成功したケアが明日成功するとは限りません。そんな中でも病棟スタッフのケアによって認知症の患者さんの笑顔が見られたりすることが私のやりがいにつながっています。

これから入職する後輩に、アドバイスをお願いします。

潮田:初めのうちはできないのは当たり前なので、とにかく病院に慣れるようにして、それからゆっくり自分の進みたい方向を見つけていったらいいと思います。新人ナースの方には焦らずに、頑張ってほしいですね。

小林:ここの看護部は新人にもとても優しいですし、アットホームな雰囲気があると思います。高齢者の方の身体的、精神的、社会的なケアができるようになれば、どこの病院にも行けますし、人に優しくなれるうえに、自分も育てることができます。皆さん、安心して応募してくださいね。

白取:一般病院からここにきて思ったのは、高齢者の看護は身体だけを看て退院したら終わりではなく、退院後の生活のことも考えながらケアすることが大切だということです。人生の最後に誰もが迎える「死」を入院することによって身近に感じておられるであろう高齢者の方々に、今、この急性期病院である当院で何ができるのかをいつも考えています。以前は「死」ということに対してマイナスのイメージしか持てなかったのですが、ここに来てポジティブに受け止められるようになっています。そういう意味でも、自分が生きていくうえでも大切なことを患者さんから教わることが多いですし、やりがいがあって成長できる仕事だと思います。

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