「独立行政法人国立病院機構 東京病院」紹介ページ

HOSPITAL INFO ナース版

vol.46

独立行政法人国立病院機構 東京病院

URL
http://www.hosp.go.jp/~tokyo/
住所
〒204—8585
東京都清瀬市竹丘3丁目1-1
TEL
042-491-2111
  • 病院の特色
  • 看護部理念
  • 教育プログラム
  • 看護部長からのメッセージ
  • 職場訪問
  • 先輩ナースによるリアルトーク

病院の特色

当院について

 当院は昭和初期から結核療養の地として発展してきた、前身の旧国立療養所清瀬病院と旧国立東京療養所時代から引き続き、わが国における結核治療及び医学研究に対して中心的な役割を果たしています。治療法の進歩に伴い、結核は減少していますが、結核症の難治化、患者様の高齢化に加えて、近年では若年層の患者様が増加しています。当院では他の医療機関で対応が困難な患者様が集中する傾向がある一方、当院の医師及び看護技術の専門性や診断、治療設備を活かした結核以外の呼吸器疾患についても精力的に治療を行っています。呼吸器疾患を中心とした基幹施設としての役割のほか、肝疾患に関する専門施設としての役割を果たすなど、国立病院機構としてふさわしい、高度で専門性の高い医療、臨床研究及び教育研修を行っています。なお、2011年4月1日現在、病床数は560床で、看護師数は293名、そのうち男性看護師は19名となっています。

看護部理念

看護部理念

私たちは、患者さまの立場に立った思いやりのある暖かい看護を行います。

看護部の基本方針

  1. 看護部の役割と責任を自覚し、患者さまの個別性と安全を大切にした看護を実践します。
  2. 専門職業人として知識・技術の向上に努めます。
  3. 研究的視点で臨床看護の質の向上を図ります。
  4. 患者さまの生活の質改善に向けて、地域医療・保健機関との連携を図ります。
  5. 思いやりをもち、心をこめた暖かい看護を行います。

教育プログラム

現任教育

 専任の教育担当看護師長を配置し、看護の専門家としての知識、技術、態度を発揮できる看護職員を育成するため、基礎から専門に積み上げた系統的教育計画を実施しています。集合教育での学習の動機付けや能力評価が行えるよう、各看護単位で行われている機会教育の現状を把握しながら、段階的に主体的に学んでいけるように研修を計画しています。

新人教育

 指導内容は看護の基礎である知識、技術、態度を確実に実践できるよう新人看護師一人一人の歩みに合わせてステップアップしていきます。指導体制としてはチーム支援型で、スタッフ全員で、それぞれ役割を持ちながら指導にあたります。また教育担当看護師長が専任で新人看護職員の育成に携わっています。
 新人教育では職場の早期適応と看護実践の基本を習得します。臨床看護実践は学生時代に習得 した技術だけでは不十分な場合も少なくありません。そこで、当院の新人看護教育では、教育担当師長のもとで各職場の指導者と連携をとりながら看護師のレベルに合わせたきめ細かい実践教育を行います。

スキルアップ

 当院では認定看護師養成(慢性呼吸器疾患、皮膚管理、緩和ケアなど)、専門看護師養成、医療安全研修、治験養成研修などを通じて看護師のスキルアップを応援しています。現在、4名の認定看護師(感染管理認定看護師、緩和ケア認定看護師、皮膚・排泄ケア認定看護師)が活躍しています。今年度も3名の認定看護師コース(慢性呼吸器疾患看護、皮膚・排泄ケア)の研修受講が決定しています。また、幹部看護師任用候補者研修・選考を経て、管理職へ道も拓かれています。さらに、当院の院内教育の特徴として、呼吸器専門研修コースを設け、呼吸器疾患の専門看護師養成にも力を入れています。
 昨年、臨床研究部に看護研究室を新たに設け、臨床に即した看護研究を病院として支援しています。そうした活動を通じて学会発表も行い、学習意欲のある看護師には病院組織としてキャリアップを応援する態勢が整っています。

望む看護師像

 第一に気持ちの温かい人、第二に向上心を持った人と、患者様のためにともに学びたいと思います。当院は職域の壁を超えてフランクに話し合える雰囲気があると自負しています。常に向上心を持ち、誇りを持って看護に携わりたいという方にとっては働きやすい職場です。

これから入職される方へのメッセージ

 看護師という職業は勤務形態一つとっても厳しい職場ですが、当院は育児休業制度など福利厚生面なども含めて、できる限り働きやすい環境を整備しています。看護師宿舎の住環境も良く、人と人との関係も良好です。人間関係の軋轢は働く人の大きなストレスになりますが、何でも話し合える雰囲気ですので、同僚や先輩に悩みを打ち明けて、解決の道筋を見つけることができるでしょう。また、看護師として向上心を絶やさない方にとっては学ぶための環境も充実しています。私たちは決して看護師を一人にしません。皆で職場を働きやすい環境にしていきたいと思っています。

看護部長からのメッセージ

看護師を目指したきっかけ

 生涯の職業として医療関係を志し、中でも看護師が自分の中で最も身近な存在でした。看護学校での実習などを通して、患者様一人一人を大切にする看護の素晴らしさを感じました。

自身の看護観

 患者様一人一人を大切にしたいですね。患者様の社会的・精神的な面から人格を尊重し、看護を押し付けるのではなく、個別を捉えた看護が大切です。そのためには患者様をよく知ることが重要です。患者様の生命力を引き出せる看護ができればよいと思います。前向きに治療しようという姿勢がないと病気は改善しません。患者様の積極的な治療を助けるのが看護だと考えています。

看護師として働く方へのメッセージ

 看護は思いだけではできません。医療・看護技術が日々進歩する中で、より病態の深刻な患者様の救命も可能になってきました。そうした医療環境の中で適切な看護を実践するためには常に学ぶ姿勢が求められます。看護技術の向上を目指して、自己研鑽を怠らないことが大切です。一方、看護技術、看護知識が十分でも心が通い合っていなければ良い看護はできません。患者様はもちろん、チームの一員としてスタッフとコミュニケーションがしっかり取れ、人が好きだと思っている人に来ていただきたいと思います。

今後の展開

 国立病院機構東京病院の看護職員は「患者様の立場に立った思いやりのある暖かい看護を行う」ことを理念に掲げています。私は「心・知・技」が揃ってはじめて患者様に満足いただける看護が提供できると思っています。患者様やご家族に誠意を持った気持ちよい対応をすることはもちろんですが、 専門職業人として知識や技術を向上させるために、看護職員一人一人が日々努力していくことが重要だと考えています。そのために看護部として、院内研修の充実を図るとともに院外の研修にも積極的に参加できるように支援しています。
 東京病院は武蔵野の面影を残す広大な敷地に建っており、季節毎に咲く花々や木々の変化が患者様や職員の気持ちを和ませてくれます。このような恵まれた療養環境を提供するとともに、患者様自身に東京病院で治療、看護を受けて良かったと思っていただけるように、病院で働く全職種の職員と連携を図り、努力していきたいです。

職場訪問

フロア案内

診療科紹介

■呼吸器疾患センター
呼吸器内科だけでも300床を有し、都内随一の規模を誇っています。肺感染症、肺がん、COPD、間質性は胃炎、慢性呼吸器不全など、様々な呼吸器疾患や病態に対応した幅広い医療を行っています。最近は呼吸器に関する救急体制を整備し、常時、急患を受けています。呼吸器疾患センターは呼吸器外科、リハビリ科と相互の連携を深め、呼吸器患者様のニーズに応えています。
■消化器内科
急性、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌などの肝疾患に対するインターフェロン治療、ラジオ波治療、食道、胃、腸、胆膵などの消化器疾患に対する高度専門医療ができるよう、専門医と医療スタッフ、最新の医療機器を備え、消化器外科と連携しながら治療を行っています。
■消化器外科
消化器系悪性腫瘍や胆嚢結石、鼠蹊ヘルニア、虫垂炎などの良性疾患に対して外科治療を行っています。がんに対しては手術のほか、化学療法や放射線治療を単独で、あるいは組み合わせて、最適と考えられる治療法を選択して行っています。
■リハビリテーション科
リハビリテーション専門病棟は40床を亜急性期病床として運営しており、原則として発症90日以内の患者様を受け入れて、回復期の集中リハビリテーションを施行し、入院期間中に在宅復帰できるよう援助することを目標にしています。入院患者様は脳血管障害が約60%と最も多く、再発予防、食事療法にも力を入れています。
■神経内科
パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症などの神経難病の診療や療養相談を行っています。また、当院には「物忘れ外来」、「高次機能外来」があります。
■循環器科
狭心症、高血圧、不整脈、メタボリックシンドローム、下肢血行障害などの治療を行っています。カテーテル治療、ペースメーカー埋め込み手術、心臓核医学検査、心臓超音波検査ができ、外来CT検査で狭心症の診断がつく先進的医療にも積極的に取り組んでいます。
■アレルギー科
気管支喘息を中心にアレルギー鼻炎、花粉症、食物アレルギー、薬物アレルギーなどあらゆるアレルギー疾患に対応しています。アレルギー性肺疾患に対しては呼吸器科と共同して治療を行います。呼吸器疾患センターではアレルギー科との連携を行います。
■整形外科
頸椎以下の骨、筋肉、神経疾患の診察や治療を行います。日常診療では脊椎、四肢の関節痛を診察する機会が多くなりますが、痛みの原因を明らかにして専門的治療を行っています。
■眼科
最新の医療機器を積極的に導入して、眼鏡の処方から専門医療まで患者様本位の医療を目指し、きめ細かい医療が提供できるよう努力しています。また高齢者に多い白内障治療を積極的に行っています。
■泌尿器科
尿路性器悪性腫瘍、前立腺肥大症、尿路結石、尿路感染症、神経因性膀胱、尿失禁、男性不妊症、副腎腫瘍などの泌尿器疾患全般に対応しています。
■放射線科
画像診断と放射線治療を行います。放射線治療部門では高エネルギーX線、電子線によるがん治療を行い、緩和ケア医療における徐痛、出血の症状緩和などを積極的に用いています。
■緩和ケア科
入院される方が大切な時間をご家族とともに快適に過ごし、自分らしく生活していただくための病棟です。がんなどによる痛みや症状のコントロールが必要な方を対象にしています。
■歯科
入院患者様を対象に一般歯科診療、専門的口腔ケアを行います。特に呼吸器疾患に対する口腔内要因の診査や治療、誤嚥性は胃炎を予防する目的での口腔ケア、リハビリテーションの一環として口腔機能を向上、維持する目的での治療や口腔ケアなどが特色として挙げられます。
■麻酔科
麻酔科認定病院として、手術室では専任の看護師10名とともに全身麻酔はすべて麻酔科医によって行われます。また、東京消防庁との間で救命士挿管の実習指導も行う予定です。

先輩ナースによるリアルトーク

東京病院を勤務先として選択した理由を教えてください。

水中:1日見学して、直感的に東京病院で働きたいと思いました。患者さんとスタッフのコミュニケーションに壁を感じなかったのが理由です。

高麗:呼吸器疾患を勉強したいと思っていたので、伝統的に呼吸器疾患に強い東京病院を選びました。それと福利厚生面での充実です。子育て支援がしっかりしているのはありがたいと思いました。

大工原:看護学校時代の恩師に看護教育がしっかりしていると聞いたのがきっかけです。東京都にありながら、緑がすごく豊かなのも気に入りました。

小菅:看護学生の頃に直接、病棟を案内していただく機会があり、働きやすいと感じました。そのときにプリセプターシップ制度で先輩看護師からマンツーマンで指導を受けられるというお話も聞きましたし、私の出身が清瀬市だったことも選んだ理由です。

福利厚生面での良いところを教えてください。

大工原:昨年、子どもが生れたのですが、男性でも育児休暇をもらえたのがありがたかったですね。一人暮らしのときには看護師宿舎が安価で借りることができたので助かりました。

水中:夏休みもしっかりいただけます。私は独身ですが、プライベートの時間を楽しむ余裕もあるように思います。更衣室に付属して、大きなお風呂があるのがいいですね。同僚とお風呂につかりながら、色々な話ができますし、寮に帰れば寝るだけというのも嬉しいです。

高麗:育児休暇だけでなく、保育園があるので助かっています。私立の保育園に通わせると、それだけでお給料がなくなってしまうという話も聞きますが、比較的、低料金で預かっていただけるので、経済的にも助かっています。

現在のお仕事の内容を教えてください。

小菅:リハビリテーション科は脳血管障害の患者様がほとんどなので、機能回復のリハビリをされている方が多いです。

大工原:ICUは患者様の状態が良くなると、一般病床に転床されるので、その後の経過を知る機会が少ないのですが、病院の廊下を歩いている姿を見たり、退院されたという話を聞くと嬉しいですね。ICUでは内視鏡にも関わっていますが、ポリープの内視鏡手術をするときなどは治療に関わっているという実感があります。当院のICUでは循環器系の患者様もいますが、主に人工呼吸管理、術後のケアなどが中心になります。

高麗:私の病棟は肝臓疾患の方、あるいは検査入院で消化器系のがんが発見される方などがいらっしゃいます。がんが発見されたときは精神面でのケアが重要になります。

水中:私が担当している病棟は診断目的で入院される方が多いのですが、肺炎、肺がんの患者様が中心です。まだ3年目なので、勉強すべきことに追われていますが、疾患と症状の関係を把握したうえで症状を緩和できるようなケアをしていきたいと思っています。

どういうときに遣り甲斐を感じますか。

大工原:病態が変化しやすい患者様が多いので、学ぶべきことが多く、大変ですが、それだけ勉強にもなります。複数の科にまたがる患者様を診る機会も多く、看護の基本的なことは一通り学べるという意味で遣り甲斐のある職場です。

高麗:患者様の「ありがとう」の一言が私たちにとっては何より遣り甲斐につながります。退院後に私たちに元気な姿を見せてくださる方もいて、そんなときは看護の仕事についてよかったと思います。

水中:まだ呼吸器内科での経験が少ないので、学ぶだけで精一杯なのですが、臨床の場で、あるいは文献なども参考にしながら勉強していきたいと思っています。将来は救命救急に携わりたいです。東日本大震災で大変な時期ですが、応援依頼があれば行きたいですね。

これから入職される方へのアドバイスをお願いします。

水中:看護師同士のコミュニケーションがとても取りやすいというだけでなく、医師と看護師の間でも話しやすい雰囲気があります。医師のほか、栄養士や作業療法士の方なども気さくに話しかけてくださるので、私たちも治療方針などをお聞きするのにあまり躊躇しません。そんな雰囲気なので、職場に慣れてくると周りが見えるようになりますし、切羽詰まった状況のときはフォローもしていただけるので、安心して働ける職場です。

高麗:私も医師やその他の専門職の方とコミュニケーションが取りやすいと感じています。治療方針やケアの方向性などもチームの中で相談しながら決めています。そんな雰囲気なので、安心して勤めていただけるのではないでしょうか。

大工原:私は4月から看護系の大学院に進んで、看護分野のマネジメントを勉強する予定ですが、仕事をしながらキャリアップできるのは大きいと思います。シフトも調整していただけるので、働きながら学べる職場です。仲間の看護師にも協力してもらわなければなりませんが、キャリアアップを目指す仲間がいたら、私も協力して応援したいですね。

小菅:リハビリテーション科は患者様とお話する機会が他の診療科より多いです。どのような診療科でも、それぞれの遣り甲斐があると思いますが、リハビリ科は患者様とゆっくり話したり、またカンファレンスを通じて患者様の社会復帰を支援することができる意味で、とても遣り甲斐があります。社会復帰を支援して、笑顔で退院される患者様を笑顔で送り出すことができる職場です。

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